2012/04/24

輪読 〜田根編〜

研究会の様子の写真です
こんにちは、学部3年の北本です。
4月24日の研究会では、先週に引き続き輪読を起点として議論をおこないました。

今回は過去のブログにも多くあげられている、滋賀県田根プロジェクトから推薦された図書です。
輪読図書の写真です
左上から時計回りに、
  • 『日本人の住まい—生きる場のかたちとその変遷』(宮本常一=著/農山漁村文化協会/2007)
  • 『かくれた次元』(エドワード・ホール=著/みすず書房/2000)
  • 『共同体の基礎理論—自然と人間の基層から』(内山節=著/農山漁村文化協会/2010)
  • 『木の文化』(小原次郎=著/鹿島出版会/1972)
  • 『まちづくりオーラル・ヒストリー—「役に立つ過去」を活かし、「懐かしい未来」を描く』(後藤晴彦、田口太郎、佐久間康富、早稲田大学後藤晴彦研究室=著/水曜社/2005)
  • 『森林の崩壊—国土をめぐる負の連鎖』(白石裕子=著/新潮社/2009)
  • 『限界集落の真実—過疎の村は消えるか?』(山下祐介=著/筑摩書房/2012)
  • 『コミュニティを問いなおす—つながり・都市・日本社会の未来(広井良典=著/筑摩書房/2009)
  • 『セヴェラルネス+—事物連鎖と都市・建築・人間』(中谷礼仁=著/鹿島出版会/2011)
  • 『撤退の農村計画—過疎地域からはじまる戦略的再編』(林直樹、齋藤晋、江原朗=著/学芸出版社/2010)
の10冊を3人程度ずつ読み、全体へ発表しました。

研究会全体の写真です
先週の都市を踏まえて地方を考えることで多くの視点が共有され、弱く小さいローカルな仕組みが今後大切になっていくのでは、などの議論をしました。

都市と地方、双方のプロジェクトをおこなっているのが、本研究会の特徴のひとつです。
今後もご注目ください。



輪読 〜渋谷編〜


こんにちは、M1の藤枝です。
4月17日の研究会では輪読を行いました。
初回の今回は、小林研で行っている渋谷を活性化するというプロジェクトに関連した、都市に関する名著を輪読することで、知識を蓄え、共有することが目的です。








以下が輪読を行った図書のリストです。
『東京の空間人類学』(陣内秀信=著/筑摩書房/1985)
『見えがくれする都市』(槙文彦=著/鹿島出版会/1980)
『広告都市・東京・その誕生と死』(北田暁大=著/廣済堂出版/2002)
『場所の現象学』(エドワード・レルフ=著/筑摩書房/1999)
『アースダイバー』(中沢新一=著/講談社/2005)
『東京の「地霊(ゲニウスロキ)」』(鈴木博之=著/筑摩書房/2009)
『都市のイメージ』(ケビン・リンチ=著/The MIT Press/1960)
『街並みの美学』(芦原義信=著/岩波書店/1990)
『クリエイティブ都市論』(リチャード・フロリダ=著//2007)


それぞれが1週間で一冊の本を読み、その本を選んだ理由、要約と著者の意見、自分の意見、キーワードを挙げてプレゼンテーションする形を取りました。













議論の内容を抜粋すると、
「現在はつながりを実態空間ではあまり感じられない世の中。ネットワークのほうが強いつながりを感じられる場所になっているので、都市が昔に比べ劣化して見えるのでは。」 
「都市が劣化しているのか、劣化して見えるのか。主体は自分で、本当の都市はこうだ、というのは意味がない。だから都市は劣化しているということ。だから大問題。それでいい、それが都市だと言い切れるか。」
「イメージには限界がある。都市を考えるときもっと身体的にみる必要があるのではないか。」
などの意見が出ました。


最後に小林先生が
「明日のために決断しなければならないとき、知識は得られても決断は今しなければならない。そのために得た知識をどう活かしていくのか。
今日、話し合った中の結論は...という問いに答えられるような態度をもち、みんなそれぞれの今の全体像を統括する頭を持ってほしい。」
とおっしゃって今回の輪読は締めくくられました。


その後、研究室でお酒を飲みながらさらにディスカッションが行われました。
この輪読は図書の内容を変え、あと2回行われます。
次回は4月27日に行われます。